こんにちはー レノンです!
今回は、餅対決! スーパーマーケット・ライフの『こがね丸餅(越後製菓製)』とサトウの『切り餅』の対決です。さて、どっちがより美味しいのでしょうか?
きっかけ
この対決を思いついたのは、TV東京【カンブリア宮殿】で放映されたサトウの切り餅で有名な『佐藤食品(株)』さんの美味しい餅づくりへのこだわりを観たことがきっかけです。
特徴は、独自の『きねつき製法』です。臼と杵で餅を搗く日本の伝統的な餅作りの方法をそのまま取り入れた工場をいち早く作りあげ、時間とコストをかけて餅を製造しているそうです。
テレビ番組でこういう真面目なモノづくりの姿を観ると、応援したくなるんですよね。早速『サトウの切り餅』を買って帰りました(笑)。
サトウの餅の特徴は、『水稲もち米(国内産100%)』。独自の『きねつき製法』。『パリッとスリット加工』。特殊フィルムが酸素を吸収する『ながモチフィルム』を採用し2年の賞味期限を実現。これらが美味しさの秘訣のようです。
テレビでは、サトウ食品のきねつき製法と比較して他社が行うミキサー製法で作った餅との比較による伸びの違いを紹介。もちもちの美味しい食感を高める工夫となっていました。
また、製造後の再加熱殺菌を止めて、無菌ルームで製造する製法で、美味しさを損なわずに賞味期限を延ばす工夫も一早い導入であったようです。
更に、50mの炊飯釜を使ったはじめチョロチョロなかパッパ製法も独自の工場ラインで、日本の昔からの炊飯ノウハウをそのまま工場に導入しているそうです。様々な業界初の工夫で国内の包装餅の売上業界1位のトップ企業となっているんですね。
お正月用に購入したのはスーパーライフのお餅
一方で、お正月用に購入したお餅の残りを確認すると、スーパーライフで購入したライフプレミアムブランドの『新潟県魚沼産こがね丸餅』でした。
この商品の製造者を確認すると、『越後製菓(株)』さんでした。越後製菓さんといえば、高橋英樹さんを起用した米菓のコマーシャルで有名ですね。僕が好きな『ふんわり名人きなこ餅』というお菓子を作っているメーカーです(笑)。
越後製菓の餅の特徴は、個包装した丸餅1個ずつに『脱酸素剤を封入』し、2年の賞味期限を実現していること。原材料名に『水稲もち米(新潟県魚沼産こがねもち)』とあります。この辺りはサトウ食品さんと同じですね。
製法については記載がなかったので、越後製菓さんの公式HPから餅の製法を確認してみました。その製法は、『「臼」と「杵」でぺったん。昔ながらの「杵つき製法」』とあります。これも佐藤食品さんと同じですね。越後製菓さんは、サトウ食品さんに続き包装餅で業界2位の売上高だそうです。
そうすると、どこが違うのかな?
食べ比べ
では、味の違いを確認します。切り餅と丸餅を比較するのもどうかと思いますが、まずは焼いてみると・・・。
サトウの餅は、『パリッとスリット加工』による切り込みの部分から膨らんでいくのに対し、越後製菓の方は、歪に膨らんでいきます。でも、これは形状と切り込みの違いの問題だと思います。比較しちゃダメですね(笑)。
さて、両方を餅ぜんざいにして実食しました。サトウの切り餅は「美味しい!」。 越後製菓の丸餅の方は、「美味しい!」。すみません、勝負がつきません。どちらも美味しい(笑)。
餅選びの決め手
餅選びの決めては、全国餅工業協同組合が、保証するこのマークを目印にすること。これは、国内産水稲もち米100%で作られていることを保証するマークだそうです。一般に売られている餅の中には、『輸入米粉』を使ったものや、『もちとうもろこしでん粉』などの米以外の材料を混ぜた餅もあるそうですから、おやじは本物を購入したいです(笑)。
勝負は五分五分か?企業姿勢は?
では、勝負はどうなるのか?結局どっちの餅を買えば良いのか。これについては難しいところ。お値段的にはライフで越後製菓の餅を選ぶ方が安価に購入できそうです。ただ、メーカーの姿勢の違いもちょっと気になります・・・。
以下、ちょっと長くなりますが、業界内の特許紛争があったのでお話しします。面倒な方は飛ばして読んでください(笑)。
特許紛争について
- 業界2位の越後製菓は、側面に切り込みを入れた切り餅の特許を持ち、業界1位のサトウ食品に対して特許侵害訴訟を起こしました。
- 一方、サトウ食品は特許申請前にイトーヨーカ堂に対して、側面に切り込みを入れた切り餅を既に販売していたとしています。
- 一審はサトウの完勝でしたが、二審の知財高裁は、中間判決の形でサトウの特許侵害を認めました。
- サトウ側は代理人弁護士を変え、新たに大量の証拠を提出して捨て身の挽回を狙います。
- この大量証拠の中には、業界3位のきむら食品や業界4位のたいまつ食品も「問題の餅を研究のために購入した際、すでに1本のサイドスリットが入っていた」とサトウを擁護。
- 中間判決後の強攻策だったため、「(証拠や主張を受け付ける)時機に後れた主張」として、新たな証拠はいっさい検討されず、結果も覆りませんでした。
- 最終的にはサトウ食品が最高裁まで持ち込んだものの、棄却され判決が確定しています。
以上のように、越後製菓vs.餅メーカー上位3社の構図(全て新潟県の会社)になったようです。
結論
皆さんは、この判決をどう捉えますか? 裁判所の言っていることだから間違いなくサトウ食品が悪いと思いますか?
或いは、中間判決後の大量証拠を検討しない裁判所がおかしいと考えますか?
或いは、サトウ食品の切込を入れた商品を知って越後製菓が特許申請したとみますか?
或いは・・・。
真実はひとつかも知れませんが、どうなんでしょう。頑張って開発した先駆者を応援したいとは思いますが、消費者にとってはなかなか難しい判断になると思います。
やっぱり味と使いやすさで買う商品を決めるしかないのかな。おやじのレノンは、冷静に判断して商品購入に繋げていきたいと思います。